症例集

下眼瞼 老人性内反症(老人性の逆さまつげ)

50代・女性 形成外科・美容外科

Before

After

悩み
左下まぶたがまばたきのたびに内側に折れ返り、まつげが眼球に当たって痛い。目やにも多い。
治療内容
加齢による下瞼の内反症です。下瞼の皮膚や靱帯が年齢とともに緩んでくることにより、下瞼が内反してしまい、眼球に刺さる症状が出ます。ご自身で下瞼を牽引すれば戻るのですが、瞼を閉じるたびに下眼瞼が内転します。1年前に他院で下眼瞼の皮膚切除を行われたとのことでしたが、症状が再発してしまったと、受診されました。 下眼瞼を下方に牽引する筋肉を瞼板から剥離して、下眼瞼外側を吊り上げる手術を行います。

正面 左下眼瞼が下方に引かれています。前医の皮膚切除手術の影響もあると思われました。

左斜め わかりにくいですが、睫毛はすぐに内転してしまう状態です

下眼瞼は下に引っ張るとテンションが緩く、この緩さが内反の原因のひとつです

指で押し上げてシミュレーション「術後初期はこんなふうになります」と説明しています

術中所見 下眼瞼下制筋を操作しています

眼瞼外側を糸で吊り上げているところ

眼瞼外側を糸で吊り上げているところ。眼窩骨の骨膜に縫合固定します。

手術直後

翌日です。皮下出血すくなめ。

翌日です。皮下出血すくなめ。

術後8日 抜糸時

術後8日 抜糸時

術後1か月

術後1か月

術後3か月

術後3か月

術後6か月 症状の再発なく、下眼瞼は左右対称になりました

術後6か月 症状の再発なく、下眼瞼は左右対称になりました

術後6か月 症状の再発なく、下眼瞼は左右対称になりました

治療の流れ

1.診察
下眼瞼の内反、ゆるみの程度を診察します。必要に応じ眼科に紹介し、眼球の状態を評価していただきます。眼科の先生から御紹介を頂く場合もあります。

2.手術
片側で1時間程度の日帰り手術です。局所麻酔注射を行いますので痛みはわずかです。

3.アフターケア
手術翌日に再診していただき、トラブルがないことを確認します。術後1週間程度で抜糸になります。その後は1-2か月ごとに通院していただき、術後半年までは経過観察が必要です(再発する場合があります)

 

治療後の変化

術後のきずあとはほぼ目立たず、見た目の左右差が改善しました。まつげは目に当たらなくなり、ゴロゴロ感や涙目も解消しています。ものを見やすくなり、目の煩わしさが無くなったため、はつらつと過ごすことが出来るようになりました。

手術の費用

健康保険適用の手術になります。

眼瞼内反症手術(眼瞼下制筋前転法)(片側) 3割負担で12690円+諸費用(処方薬、診察料等)

手術の副作用
  • 出血、皮下出血、眼窩内血腫
  • 創部感染、結膜炎
  • 眼球損傷、角膜障害 等 術前に詳しくご説明します
注意事項

掲載しているすべての症例写真については、臨床画像の使用に関して事前に依頼・説明を行い、ホームページでの公開について書面での同意をいただいております。