赤あざ(いちご状血管腫(乳児血管腫))
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生後1-2週間で発症し、最初は小さかったものが急に大きくなります。腫瘍の増大は多くは1-3か月程度の生後早期にラッシュで大きくなります。
その後は増大が止まる場合もありますが、生後9か月程度までは増大が続くことがあります。1歳以降に自然に小さくなりはじめ、5歳で50%の児で、7歳で70%の児で完全退縮するといわれています。
必ず赤みはひけ、治癒しますが、この血管腫の問題は最初に増大しすぎると皮膚のたるみや血管腫の名残が傷跡として残ることです。
治療は小さなものでは経過観察でよいのですが、大きなものや、顔、瞼、口腔内、口周囲、性器肛門まわりに生じたものは後遺症を残しやすいので、積極的に治療をします。
最近いちご状血管腫に大変よく効く飲み薬(ヘマンジオルシロップ)が発売されました。適応になるお子さんの場合は早期に治療が必要ですので、長野県立こども病院にご紹介させていただきます。この薬は本当に劇的に効果があります。悩んでいるよりも一刻も早くご相談ください。いちご状血管腫がラッシュで大きくなる時は本当に早いものです。
私がこども病院に勤務していたころには、小児科の先生から重症のいちご状血管腫でこども病院に紹介されたものの、外来予約がいっぱいでなかなか受診できず、こども病院外来にかかったときにはすでに血管腫がかなり増大してしまっている例がありました。大切なことは大きくする前に内服治療を始めることなのです。
時期を逸せずに内服治療を開始できるよう、適切な施設を紹介いたします。
内服治療開始には通常1週間ほどの入院が必要です。血管腫によるきずあと、変形を残さないためにためらわずに受診してください。
内服治療は当院では行えないため、適切な施設を紹介させていただきます。
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![ヘマンジオルシロップ内服例 :耳のいちご状血管腫です。この状態なら特に治療は必要ありません。](https://fujita-keisei.jp/wp-content/uploads/2017/09/akaaza2_2.jpg)
:耳のいちご状血管腫です。この状態なら特に治療は必要ありません。
![急に増大し、皮膚潰瘍になってしまいました。赤ちゃんは痛みもあり、出血しやすくかわいそうな状態。このまま放置すると場合によっては細菌感染から耳介軟骨炎などを生じ、高度な耳介変形をきたす可能性がありましたのでヘマンジオルシロップ内服治療を行いました。](https://fujita-keisei.jp/wp-content/uploads/2017/09/akaaza2_3.jpg)
![内服開始後2週間です。効果が著明です。生後10か月まで内服治療を続けました。](https://fujita-keisei.jp/wp-content/uploads/2017/09/akaaza2_4.jpg)
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個々の患者様の状態により治療の結果は異なります。
内服治療に関するリスク、副作用
出血、感染、皮膚壊死、血圧低下、低血糖 等
治療にかかる費用
保険診療(当院での本格的な治療はできません)