診療案内

耳瘻孔(耳の前の穴)

保険診療
形成外科

先天性耳瘻孔の原因と特徴

おなかの中で耳が作られるときに、誤って残ってしまった皮膚の名残です。先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)といいます。多くは耳の前、耳の上の付け根あたりに生じますが、別な場所にもできることがあります。深さは人によりまちまちですが、多くの方は耳の穴の方に向かって、長く伸びています。押すとくさい臭いのある内容物が出る方もいます。また、腫れて痛みが出たり、膿がでることがあります。

手術治療について

腫れて痛みがある場合や、中からクサイ内容物がでて、不快がある場合には手術での摘出がおすすめです。成人なら局所麻酔での手術が可能です。30分弱の手術です。小学校低学年までは全身麻酔の手術が良いですが、中学生以上なら局所麻酔手術が可能だと思います。保険診療です。

手術については こちらのブログ「耳の前に生まれつきある穴:耳瘻孔(じろうこう)は取るべき?」

こちらのブログ「腫れてしまったあとの耳瘻孔摘出術:L字切開」もご覧ください

何科に受診するのがよいのか

耳の疾患なので耳鼻科にかかられる方が多いようです。もちろん正解ですが、クリニックで耳瘻孔の根治術まで行ってくれる耳鼻科さんは少ないようです(病院ではやってくれると思います)。皮膚の表面なので、皮膚科にかかる方もいます。皮膚科では腫れたときの切開排膿は行いますが、根治的な手術治療は通常行わないうようです。どの科もあまり診ないような疾患で、形成外科が得意とする疾患です。業界のニッチをついた、とても形成外科らしい分野だと思っています。

治療時の注意点は?

先天性耳瘻孔はよくある疾患で手術も簡単ですが、まれに他の先天異常を合併している場合や、瘻孔が咽頭(のどの奥)に連続している場合もあります。この場合には成人でも全身麻酔で、病院での入院治療が必要です。的確な診断が重要です。

 

耳の前に小さな穴があります。
耳の前に小さな穴があります。
切除手術を行いました。
切除手術を行いました。

摘出した瘻孔。内部を染めてあります。
摘出した瘻孔。内部を染めてあります。

<重症例>

感染して耳の前がパンパンに腫れています。
感染して耳の前がパンパンに腫れています。痛みも強くて大泣き。抗生物質の内服と塗り薬でいったん感染を落ち着けます。
汗腺が落ち着いたところで瘻孔摘出しました。
感染が落ち着いたところで瘻孔摘出しました。
後半年。傷跡も少なく、再発もありません。
術後半年。傷跡も少なく、再発もありません。
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