アトピー性皮膚炎
皮膚のバリア機能障害(いわゆる乾燥肌)とアトピー素因(アレルギー性鼻炎、喘息などを起こしやすいアレルギー体質)が重なり、慢性の湿疹を繰り返す病気です。多くは幼少から発症しますが、成人になってから発症することもあります。
かゆみで辛い思いをしたり、露出部位に湿疹ができれば見た目が気になることもあります。慢性で治りにくい病気ではありますが、きちんと薬を使うことによって症状をコントロールすることができます。
当院では個々の症状にあわせて治療を選択していきます。
ステロイド外用薬はアトピー性皮膚炎の管理には必要な薬です。最近では悪化した時にステロイドを塗布する方法(リアクティブ療法)ではなく、いったん皮膚炎をステロイド外用薬で落ち着けた後、症状が出なくても間欠的に(たとえば3日おきに1回など)ステロイド外用剤を塗布する方法(プロアクティブ療法)が推奨されています。後者の方が、トータルのステロイド量を減らすことができるのです。
また皮膚のバリア障害ですので、保湿剤は欠かさず使用していただいた方が、悪化せずに過ごすことができます。
皮膚の炎症を抑える塗り薬では、ステロイド軟膏以外の新しい塗り薬も開発され、高い効果が見られています。
近年は生物学的製剤やJAK阻害薬といった新しい治療がでてきて、アトピー性皮膚炎の治療は大きく変わってきました。
当院ではデュピクセント(注射)アドトラーザ(注射)イブグリース(注射) ミチーガ(注射)といった生物学的製剤の治療も行っています。
適切な製剤をご案内いたしますのでご相談ください。