皮膚腫瘍(皮膚のできもの)
皮膚腫瘍の種類
皮膚腫瘍(できもの)の種類は非常にたくさんあります。皮膚の下にしこりをつくるものとしては、お子様では石灰化上皮腫という良性皮膚腫瘍がよく見られます。成人では粉瘤(類表皮嚢腫)が最多です。
皮膚腫瘍の診断は?
病歴、視診、触診は大変重要です。この時点でほぼ診断がつきます。それを裏付ける意味で、その他の検査をおこないます。皮膚腫瘍の場合には皮膚表面についてはダーモスコピーという拡大鏡の検査をおこないます。皮膚の下の状態の診断については超音波検査がとても役に立ちます。放射線被爆もなく、無痛かつ安全に検査できるので、お子様でも安心です。
皮膚がんが疑われるときは?
最も大切なことは確実な治療が行われることです。悪性皮膚腫瘍(皮膚がん)の可能性がある場合には、大学病院に紹介させていただくことが多いです。良性の見込みの場合には当院で手術を行います
切開したきずあとは残らないか?
切除手術については形成外科医の腕の見せ所です。顔面の皮膚腫瘍であっても、切開線の方向や、縫合方法などを工夫することでほとんど気にならない状態まで治癒させることができます。
粉瘤の治療法
粉瘤は表皮の袋が皮下にできた状態です。切開して中身を出すだけでは再発します。皮膚の袋ごと摘出する必要があります。
最近はくり抜き法と呼ばれる、小切開法も行われています。当院でも採用することもありますが、再発リスクを考えると従来の方法がベストのことも多くあります。くり抜き法でもくり抜いた傷あとが丸く目立つこともあり、切開して縫合したほうが傷あとがきれいということもあるからです。ケースバイケースで判断しています。