院長藤田です。
1月26日(金)午前10時30分~11時 放送「金曜★ときめきモール」に出演しました。
そこでお話しさせていただいた内容をまとめたいと思います。
まずは私の紹介から撮影していただきました。
熱傷専門医というのは「日本熱傷学会専門医」という意味です。
形成外科学会専門医、創傷外科学会専門医でもあります。
さて、本題。まず小さな子供がやけどをしたら
とにかくすぐに冷やすことです。
なにでどのくらいひやすのか・・・・それは
とにかくすぐに流水で冷やしてください。従来は3時間以内に20分冷やす、などと言われておりましたが、小さな子供には長すぎる冷却時間ですよね。とても耐えられるとは思えませんし、冷たい水だと低体温を起こしそうです。
最近の海外の論文などでは5分以内の冷却でよいとするものがでてきています。
従来の20分冷やす、というのは鎮痛の効果を期待しての部分が大きいようです。
ただし、まだいろいろな意見があり結論は出ておりません。私の臨床経験からは5分で十分と思います。
保冷剤でよいか、という質問ですが、ヤケドした時に自分で保冷剤をあてるとそれだけで痛みが楽になりますので、その意味ではOKです。しかし、小さなお子様に保護者が保冷剤を当てる、というのはやや危険です。加減がわからず、凍傷になってしまう危険があります。冷却する温度はじつはあまり冷たくなくてもよいのです。人肌より低い温度なら、冷たすぎる水よりも、やや暖かい湯のほうが効果が高かった、と言っている論文もあります。
水ぶくれの処置ですが、水ぶくれはなるべくはがさないようにする、というのはコンセンサスが得られた事実です。すくなくとも除去はしないでください。
この水ぶくれですが、受傷後早期に破って水を出すか、そのまま破らずに置いておくか、というのは、これまた結論が出ておりません。どちらも支持する先生がおられます。私はできればそのまま破らず温存する派ですが、大きすぎる水ぶくれは処置が大変なので破る場合もあります。1週間を超えたものはほぼ全例水ぶくれを破って水ぶくれの下の傷の深さを確認しております。
蔵田玲子さんにインタビューされていい気分の私です。
さて病院に行った方がいい基準ですが、
①水ぶくれになったやけどは深く、傷あとになる可能性があるので病院にかかることをお勧めします。
病院に行った方がいいやけど②
1歳未満の赤ちゃんのやけどは心配も強いし、皮膚も薄くて重症化しやすく、体力もないので、病院に行きましょう
病院に行った方がいいやけど③
顔面、手足、陰部のやけどは後遺症を残すとたいへんです。病院で治療しましょう。
病院に行った方がいいやけど④
炎や油によるやけどです。これは水ぶくれがなくても(というか水ぶくれも焼けてしまっている状態)、皮膚の色が正常に見えても、実は3度熱傷と言って、深いやけどの可能性があります。病院に行きましょう。
以上キャプチャ画面でやや見にくいですが、番組の雰囲気感じていただけましたでしょうか。
当院ではやけどの治療や、やけどの傷あとの治療も、情熱をもってやらせていただいております。
もちろん、ヤケドしないことが一番です。皆様お気を付けくださいね。