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耳介の形成手術 術後に「耳カバー」、ニューアイテムです

院長藤田です。

昨日、新しいアイテムをゲットしました。

その名も「耳カバー」!

信州大学形成外科、長野県立こども病院形成外科勤務時代によく使わせていただいたものです。

耳の形の手術(小耳症、埋没耳、立ち耳などの形成手術)の術後に使用します。

耳はガーゼや包帯がしにくくて、術後の創部保護が難しいです。

テープだけだと心もとないし、包帯を使ってがっつりやるとだいぶ目立ちます。。。

でも、この耳カバーがあれば一気に解決です。

カップとベルトで構成された簡単な構造。ベルトの長さは調節可能です。

ベルトはホックでカップに固定でき、360度回転します。

 

ホックはカップに2カ所付いていて頭の形にあわせて合う方を選択します。

こども病院にいた時には白色のカップにベージュのベルトのものを使用していましたが、

今回は成人の方でも目立たない様に、黒色のカップとベルトで作っていただきました。

今回マスク姿で撮影してみましたが、術後で耳にかけられない場合は耳カバーのホックとベルトの間にマスクのひもを引っかけることも出来ます。

これで、快適な術後生活が送れますね。

実際には耳に裁いたガーゼをふんわり巻き付けて、耳カバーで覆う、と言う使い方をします。

既製品では同様のカバーがなかなかなく、海外のサイトで販売しているのを見かける程度です。

この製品は信州大学病院の看護師さんが患者さんの声を聞いて開発に携わったようで、その詳細についての論文はネット上に公開されています。私が形成外科に入局した頃(1997年)には当たり前の様に使用していたものだったので、いろいろな創意工夫があったことは知らずにいました。試行錯誤の末、素晴らしい製品に仕上がっていると思います。

 

耳介形成の手術後に使用するのがメインですが、重症の耳介血腫(柔道などで耳に血が溜まるもの)などの手術後にも使用できます。

価格は1セット5500円(税込)です。両耳の場合には2個使用します。

 

作成していただいている業者さんは古瀬義肢製作所さん。松本市、信州大学病院のすぐ近くにあります。

今回久しぶりにゲットしたうれしさのあまり、ブログを書くことをお話ししましたところ、

宣伝しても良いとご許可を頂きましたので宣伝させていただきます。

全国どこからでも注文を受けることが出来るそうですので、希望がある方はお問い合わせをしてみると良いかもしれません。

耳の術後のドレッシングで困っているDrもいるのではないでしょうか。便利ですよ。

でも、各地に同じようなものがあるのかしら。

今度学会で他県の先生に会ったら聞いてみようか、なんて思いますが、

新型コロナはまだまだ先行き不透明。早くリアル学会で情報交換したいものですね。

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